ASUS ZenFone 3 Max (ZC520TL) 購入レビュー・第三弾。今回はスペックとベンチマークテストの結果をチェックしていきます。
(ちなみに海外モデルとして日本国内で発売予定のMediaTek MT6737M クアッドコアCPU、2GB RAM、16GBストレージという構成なのですが、筆者が購入したモデルはMediaTek クアッドコアCPU、3GB RAM、32GB ROMの海外で購入したモデルなので注意。あくまで参考までに。)
ZenFone 3 Max ZC520TLレビュー。ベンチマークスコアとスペック
「第一回目のデザインチェック」、「第2回目のOSとZenUI 3.0・初期設定チェック」に続き、今回はZC520TLのスペックやベンチマークスコアを計測・確認してみます。まずは日本発売モデルのスペックをみてみましょう。
モデル | ZenFone 3 Max (ZC520TL) |
---|---|
ブランド | ASUS |
OS | Android 6.0 Marshmallow / ZenUI 3.0 |
本体カラー | シルバー/ゴールド/グレー |
ディスプレイ | 5.2インチ 1280*720 HD |
プロセッサー | CPU: MediaTek MT6737M (クアッドコアCPU) GPU: Mali T720 |
メインメモリ | 2GB RAM |
ストレージ | 内蔵ストレージ 16GB ASUS Webストレージ 5GB (永久無料版) Google Drive 100GB(2年間無料版) |
外部メモリ | microSDカードスロット対応(最大32GB) |
アウトカメラ | 1300万画素 LEDフラッシュ |
インカメラ | 500万画素 |
通信機能 | Wi-Fi:IEEE802.11b/g/n Bluetooth:4.0 |
SIMカードスロット | SIM 1: 2G/3G/4G microSIMスロット×1 SIM 2: 2G/3G/4G nanoSIMスロット×1 * nanoSIMカードとmicroSDカードは排他利用となるため、同時に使用することはできません。 |
対応バンド(日本版) | FDD-LTE (B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B18/B19/B26/B28) TD-LTE (B38/B41) W-CDMA (B1/B2/B5/B6/B8) GSM/EDGE (850/900/1,800/1,900MHz) |
センサー | GPS、加速度センサ、電子コンパス、光センサ、近接センサ、指紋センサ |
インターフェース | microUSBポート, 3.5mmイヤホンジャック |
バッテリー | 4100mAh |
主な付属品 | USB ACアダプターセット SIMイジェクトピン OTGケーブル ユーザーマニュアル 製品保証書 |
基本構成は5.2インチHDディスプレイ、MediaTekのMT6737M クアッドコアCPU・ARM Mali T720 GPU、2GB RAM、16GBストレージとなっています。日本で発売されるモデルは価格が2万円程度の格安スマホということもあって、よりコスパを重視したエントリースペックのSIMフリースマホになっているのがわかります。
(すでに記述しましたが、これから紹介するスコアはプロセッサーはほぼ同じですが3GB RAM、32GB ROMの海外モデルです。マルチタスクには若干さが出てきそうですが、海外の実機レビューを見る限りではベンチマークスコアに関しては2GBメモリ版と比較してもそんなに変わらないスコアが出ているみたいです。なので一つの参考にはなるかと思います)
ベンチマークスコア計測環境
- MediaTek クアッドコアCPU
- 3GB RAM
- 32GB ROM
今回ベンチマークスコアを計測した海外版のCPU-Zと設定部分のスクリーンショット。日本版とは少し異なるので注意。
(CPU-Zと本体設定画面)
少しわかりにくいので、MediaTek MT6737 / MTK6737シリーズについてまとめているページのスペックを載せておきます。
Element | MTK6735 / MT6735 | MTK6737M MT6737M MT6737 MTK6737 | MT6737T / MTK6737T |
---|---|---|---|
CPU | 64-bit 4-core ARM Cortex-A53@1.3GHz (ARMv8-A) | 64-bit 4-core Cortex-A53@1.1-1.3GHz (ARMv8-A) | 64-bit 4-core Cortex-A53@1.5GHz (ARMv8-A) |
GPU | Mali-T720MP2@600MHz | Mali-T720MP2@600MHz | Mali-T720MP2@600MHz |
Process | 28nm | 28nm | 28nm |
RAM tech | 32-bit single-channel 640 MHz LPDDR3 (6.4 GB/sec) | 32-bit single-channel 640 MHz LPDDR2/3 up to 3GB | 32-bit single-channel 733 MHz LPDDR2/3 up to 3GB |
Radio tech | GSM, UMTS, GPRS, HSPA+, HSUPA, TD-SCDMA, EVDO, LTE Cat 4 | GSM, UMTS, GPRS, HSPA+, HSUPA, TD-SCDMA, EVDO, LTE Cat 4 VoLTE | GSM, UMTS, GPRS, HSPA+, HSUPA, TD-SCDMA, EVDO, LTE Cat 4 VoLTE |
MTK6735シリーズと比較するとそんなに変わっていないようにも見えますが、一部スマホメーカーの説明ではMT6737シリーズでパフォーマンスや電池持ちの向上なんかを謳っています。SoCデザインと新ソフトウェアアルゴリズムと結論づけていますが、果たしてどうでしょうか。スペックだけ見ると以前のエントリーモデルSoCよりは体感でも速度の差が出てくるかな、というところかもしれません。
(AnTuTu Benchmarkのスペック画面)
AnTuTu内でのスペックを見るに海外版はMT6737Tで6737シリーズでは最大クロックスピードが一番高いモデルということになるのですが、スコアはMT6737Mとそんなに変わらないだろう、というところで計測していきます。
AnTuTu Benchmark v6.2.6
ZenFone 3 Max ZC520TLのAnTuTu Benchmarkスコア(v6.2.6で計測)は以下の通り。総合スコアは40,380点で、今回利用したのはMT6737T+3GB RAMという構成なので日本版のスコアはこれよりも低くなる可能性はありますが、2万円という価格帯を考えると、日本国内で発売される格安スマホとしては十分なスコアが出ていると言えるのではないでしょうか。
- ベンチマーク総合
- CPU
- UX
- 3D
ちなみに初代ZenFone Maxに関してはAnTuTu Benchmark(v6.0.1計測時)のスコアで2万5,000点前後だったので、もちろんアプリバージョンの仕様も考慮する必要はありますが、Qualcomm Snapdragon 410 クアッドコアCPU、Adreno 306 GPUを搭載していた初代Maxよりも性能は向上していると思います。筆者も以前初代モデルをレビューしたことがありますが、ゲームさえしなければZC520TLは動作が遅いと感じることは少ないですね。
GeekBench 4
ASUS ZenFone 3 Max ZC520TLのGeekbench 4におけるベンチマークスコアはこちら。シングルコアのスコアが「664」、マルチコアのスコアが「1855」という結果になりました。
2GB RAMでもAnTuTu、GeekBench4の結果共に同じようなスコアが出ています。スペック的には2万円で購入できるスマートフォンにしては十分かなという気がします。コスパを重視するなら今回紹介しているTC520TLは十分使いまわせそうなスペックですし、より性能重視なら無印ZenFone 3といったところでしょうか。
3DMark
3DMarkのベンチマークスコアはこちら。
- Sling Shot Extreme:179
- Sling Shot:274
- Ice Storm Extreme:4106
- Ice Storm Unlimited:6818
- Ice Storm:7181
3DMarkのスコアも初代Maxと比較すると上がっているようです。
ZenFone 3 Max ZC520TLでゲームもしてみた
ZC520TLでどれだけゲームができるかどうか、ゲーミング性能も試してみました。音ゲーや3Dゲーム、オープンワールド、カーレーシング、Pokemon Goなど色々試してみましたが、3Dでなければ快適にプレーできますね。
位置情報の正確さは、GPS設定を変更することで随分と改善しました。もしそう言ったアプリを利用するなら、バッテリーも多いので試してみると良いかもしれません。
アプリによっては3Dで少しラグが発生するものもあるので、ゲームメインで考えるとより性能の高い「Zenfone 3 ZE520KL(Snapdragon 625 /オクタコアCPU/Adreno 506 GPU)」などを選んだ方が良さそうです。
ZenFone 3 Max ZC520TLのベンチマーク結果まとめ
今回はプロセッサーもメインメモリも若干異なるので参考程度にして欲しいのですが、海外のレビューなんかもみていると大体これくらいのスコアに落ち着いているようです。BIGLOBE SIMでは日本モデルを販売予定であることが発表されているので、気になる方はチェックしておくと良いでしょう。(追記:DMMモバイル、楽天モバイルでも発売します)
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(ZenFone 3 Max ZC520TL実機レビューまとめ)